21. ブロードウェイ・デビューその3 〜シャム王国の王女〜

さあ、ついに待ちに待っていた子供を紹介するシーン、March of the Siamese Children。11人の子供たちが母親役に連れられて、舞台中央から音楽に合わせて歩き、王様に正座をしてお辞儀をし、次にアンナ先生に挨拶をする。凛とオリビアは双子らしく動作を全く同じタイミングで行う。一緒に手をつなぎ、4拍ごとに顔の向きを変え、全く同じタイミングでお辞儀をし、最後はアンナ先生の前に行き、一緒に手をさし出す。息はぴったりで双子らしく見えたので驚いた。

他の子供たちもそれぞれの個性を活かした演出。マーチの最後は音楽に合わせて、一番小さい男の子が王様の足の間をくぐりぬけ、皆でお辞儀して終わる。アンナ先生はすっかり子供たちに魅了され、「さあ一緒に行きましょう!」とりんの手をとり、去っていく。このビデオは4月のオープニングの後にリリースされたモンタージュ;紹介ビデオ。32秒あたりから双子のシーン。

 

次のシーンでは、子供たちは奥方に連れられて2列で並び、「ホーム・スウィート・ホーム」の歌を歌いながら階段を降りて舞台下へと消えていく。りんは大きく口を開けて元気に歌っていた。

そしてしばらくして学校の衣装に着替えをしたあと、子どもたちとアンナ先生の有名な学校のシーンとなる。既にアンナ先生がシャム国に来てから1年を経たという設定で、子供たちともすっかり仲良くなり、Getting to Know Youを一緒に歌う。アンナ先生が子供たち一人ひとりと手をとって挨拶をし、双子の番になると双子がそろって立ちあがり、My cup of teaと歌う。歌の中では、長男とのぎくしゃくやビルマから王様へのプレゼントとして送られて孤立していたタムティムも一緒になり、少しずつ皆の距離が縮まっていく演出だった。

そして授業が始まると、子供たちは黒板の前に輪になり、旧式と現代の世界地図を比べる。旧式の世界地図は王様の形をしたシャム国が世界の中心にあったが、最新の世界地図ではシャム国は小さいので王子はショックを受ける。その時にりんも唯一の台詞があり、”And I do not believe that Siam is this big!” 「シャム国がこんな大きさなんて信じられない!」と言う。

その後、「雪」とはどういうものかを説明しているうちに王様が客席の階段から登場。やっぱり恐いオーラ満載。りんちゃんも他の子供たちも怖がっていて、アンナ先生が家のことでまたもめている時に王様はご不満になり、奥方と子供たちはすぐにお伏せ。上のモンタージュのビデオでも分かる通り、りんちゃんは真っ先にお伏せ!の姿勢。

この後は1幕の最後にブッダに皆でお祈りをする時に全員ステージに戻り、王様がアンナ先生に念願の家を与えることを約束し、幕が閉じる。

私としては感動の嵐でずっと胸がドキドキ状態。娘が渡辺謙と一緒にブロードウェイの舞台に立っているという現実がまだ受け入れられない。既に2年経った今も夢のような出来事に思える。

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