24. 楽屋にウォシュレット

プレビュー公演は4週間半にわたり、39公演にのぼった。次の日の予定はその日の公演の状態でリハーサルのスケジュールが決まるので、公演後11時半から12時の間に次の日の予定がメールで送られてくる。要するに次の日の集合時間がギリギリまでわからない。唯一はっきりしているのは、公演前集合時間と公演の終了時間。公演前は子役は45分前に集合。大人は30分前。大体公演時間が3時間以内におさまってきたので、夜11時ごろに迎えに行けば間に合う。

勉強時間もリハーサルによって振り回されるので、30分勉強した後リハーサル、そして2時間勉強してリハーサル、その日は2時間半しか勉強できなかったので次の日に30分超過して勉強する、などと調整していた。1日に3時間、週に15時間するように時間調整していた。でも逆に言うと、まとめて勉強できない上にほぼ自習なので、りんは早く学校に戻ってちゃんと勉強したいと言っていた。

さて、公演が始まり、今まで中に入れなかった親もたまにゲストと共にBackstage tourといって公演後に楽屋に入って案内することができるようになった。セキュリティがいるバックステージドアの入り口を通り抜けて中に入ると、壁一面に今までリンカーンセンターで行われたショーのポスターが貼られている。楽屋は12室ほどあり、大体が数人でシェアしているが、謙さんはもちろん個室。阪神タイガースのファンだけあって、ドアの前に黄色いのれんがかかっている。

奥にある子役女子は5人一緒の楽屋。楽屋のドアには名前が書いてある。周りに待機中にお絵かきした作品や折り紙が飾ってある。

りんが率先してつくった折り紙は結構たまってきたので、子役係や衣装係の方たちが天井からつるしてくれた。

部屋の中を覗くと、それぞれ自分のステーションが与えられ、写真を飾ったり、ちょっとしたポスターを貼ったり、皆自分なりに飾り付けている。鏡の周りは電球がたくさん。公演前はここで衣裳に着替え、ヘア係が髪の毛を結ってくれる。メークはなし。ちなみに女子はほぼ全員が自前の髪の毛を使っていたが、一番小さいクリスティはまだ髪の毛が短かったので、かつらを使っていた。でもかつらをかぶるのも面倒で、かゆくなるらしいので、その内髪の毛をのばし、自前の髪の毛で結い上げてもらうようにした。

衣装はクローゼットにかけられ、毎公演の1時間前に衣装係がスチームアイロンをかける。一週間に一回オフの日にはドライクリーニングに出される。衣装室に洗濯機と乾燥機が完備され、下着は毎日洗濯される。

各楽屋にはなんとウォシュレットのトイレが!!が、皆使い方がわかっていない。^_^; トイレの横にガラス戸のシャワー室もあるが、他の楽屋でシャワー室のガラス戸によって1年後にあるアクシデントに見舞われることになる。。。

 

楽屋とは別に、子役用のプレイルームもあった。ボードゲームやちょっとしたソファもあって仮眠ができるようになっている。子役は13人おり、男子は年齢差もあり、人間関係で問題があった時もあったようだが、女子は皆仲良しで楽しかったようだ。

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