さて、次のオーディションは舞台芸術の殿堂、リンカーンセンター。メトロポリタンオペラ劇場 Metropolitan Opera House、 ニューヨーク・フィルハーモニックのDavid Geffen Hall (去年まではAvery Fisher Hall)、そしてニューヨーク・シティ・バレエ団のDavid H. Koch Theaterの大きな劇場が3つあり、世界最高峰の芸術家が集まるリンカーンセンター。道を隔てるとクラシック音楽学校の全米トップであるジュリアード音楽院がそびえ立つ。やっぱりリンカーンセンターは独特の雰囲気がある。でもミュージカルをするような劇場があるとは知らなかった。
メトロポリタン劇場の右隣は池のある広場になっていて、その広場の前にリンカーンセンター・シアター Lincoln Center Theaterがある。ここも実は3つの演劇用の劇場があり、メインが1000人以上収容するVivian Beaumont Theater, その地下にオフブロードウェイとなる300席のMitzi Newhouse Theater, さらに近年開いたばかりの130人収容するClaire Tow Theaterが屋上にある。「王様と私」”The King and I”が上演されるのは、メインのビビアン・ボーモント劇場 Vivian Beaumont Theaterである。
ちなみに所謂ブロードウェイの劇場街は41丁目から54丁目までひしめく40あまりの劇場をさすが、リンカーンセンターシアターのビビアン・ボーモント劇場は65丁目に位置しており、ブロードウェイ劇場街からちょっと離れているものの、500席以上収容する劇場ということで、「ブロードウェイ」と見なされるらしい。道を隔てるとクラシック音楽学校の最高峰であるジュリアード音楽院がそびえ立つ。やっぱりリンカーンセンターは独特の雰囲気がある。
そして、このリンカーンセンター・シアターの常任演出家であり、「王様と私」”The King and I” の演出をするのがバートレット・シャー氏 (Bartlett Sher).
トニー賞を6度ノミネートされており、2008年に南太平洋”South Pacific” でトニー賞を受賞。その時主演していたケリー・オハラ Kelli O’Hara (トニー賞5度ノミネート)が今回の「王様と私」の主役のアンナ先生役になる。そして王様は渡辺謙!そして劇場はリンカーンセンター!これは興奮せずにはいられない。
さて、今度のオーディションはそのリンカーンセンターシアターの中で行われる。舞台の上でオーディションなんだろうか。とにかくオーディションまで一週間あるので、もう一度れみな先生にレッスンしていただくことにした。準備するものは前回と同じ。
不思議なもので、この10日足らずで3回もオーディションをしたので、最初のオープンコールから比べたらりんも私もだいぶ場慣れした感じがする。同じShetler Studioのレッスン室に入るのも前ほど場違いな雰囲気はなかった。
西田れみな先生との写真。左は最初のオーディションの前。どこかに恥ずかしさやまだ自信のなさが映る。右の写真は2週間後、3回のオーディションを経た後。ちょっと自信もついてきたかな。