9. 最終オーディション

さて、うまくいったリンカーンセンターのオーディションは8月の半ば。一週間後ぐらいに連絡がくるのかなーと勝手に思っていたが、待てど暮せど連絡がこない。二週間経ってもこない。三週間経ってもこない。

1ヶ月経っても連絡がこない!

その間、いろんな思いがかけめぐる。いくらキャスティングディレクターにあの時良いことを言われたとしても、もしかしたら他に良い子が見つかっちゃって、やっぱりだめだったってことはありえるよなー。いやいやあの時にキャスティングディレクターに話してなかったら全くフィードバックがないままだったから、これでだめでも良かったよ。初めてなのにここまでよくやったよ。なんてね。

今だったら、そのオーディションのことは忘れて次のやるべきことに切り替えられるんだけど、全く初めてだったらかねー。無理もないんだけど。

そして五週間後にやっとコールバックがきた。一週間後に最終オーディションとのこと。準備するものは同じなんだけど、れみな先生いわく、またディレクターもいるから同じ歌は歌わないほうがいい、ということなので、急遽これも劇中歌の I whistle a happy tune を歌うことにする。高音は出にくいのでキーを低くした楽譜を見つけ、何とかなった。

そして、再びリンカーンセンターへ!

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今回もアポがあったものの、待合室は前のオーディションよりもかなり賑わっていた。最終だと聞いたからもっと少ないかと思ったのに、、、他の人に話を聞くと、今回がオーディション3回目という人が多かった。え?うちの娘は5回目なんですけど。エージェントやマネージャーがいる子供は最初の2回のオーディションをはぶけるらしい。要するに最初の2回のオーディションは予選みたいなものだったのね。ちなみ前の2回のオーディションで合ったメリーランドからの女の子の姿はなかった。

さて、今度のオーディションは4人ずつオーディション室に入っていった。4人ずつ入って、順番に歌ったりインタビューを受けたりしたらしい。りんの番になると、ディレクターのバート氏は、「前のオーディションでピアノを弾いた子かい?」と質問する。

「そうです。」と答えると、

「ハリーポッターの6巻は読み終わるのにどれくらいかかった?」と聞かれ、

「一週間くらい」と答えたらしい。

おいおい、それは大ほら吹きだろう。今回はちびちび読んでいたから1ヶ月くらいかかったじゃないか。まあ、9歳で大ほらになったら大物になれるかもね。何はともあれ、歌もそれなりにうまくいったようで、1時間後にまた戻ってくるように言われた。なんだまだあるのか。

1時間後に戻ってくると、今度は歌と台詞にパスした20人あまりの子供が全員オーディション室に入っていった。その内男の子は6人くらいしかいなく、女の子は14人くらいはいた。4人ずつのグループになり、劇中のMarch of the Siamese Children (王様が子供たちを一人ひとり紹介するシーン)の挨拶の仕方などを教えてくれたらしい。ここで動きについてこれるかが試される。

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今度こそ終わった、と思う。本人はうまくいった、とニコニコ顔。こんな業界に知り合いなぞいないと思ったら、小さい時に何回か遊んだオリビア Oliviaがいて、オーディション後に意気投合する。彼女はもうマネージャーがいて、いろんなオーディションも既に経験があるらしい。娘いわく、「たぶん、オリビアも受かるよ。」だと。

さて、今度はいつ連絡がくるんだろう。また1ヶ月以上待つんだろうか。。。

と思ったら、翌日に電話で嬉しい知らせがきたー!

電話が来た時は、私はピアノのレッスン中で電話が取れず。でも留守電を残してくれたので、何回も聞く事ができた。娘はソファを何度も飛び跳ねて大喜び!二人で跳ねて大喜び!夕食は家族で寿司屋でお祝い。

その翌日にキャスティング・ディレクターと電話で話すことができた。今回受かったのは女の子5人、男の子6人の計11人。前日の最終オーディションから女の子は半分以下しか受からなかった。しかも後で分かったことは最初のオープンコール(一般応募)から受かったのは、りん一人のみあとはマネージャーかエージェントがいる子役だった。 

この騒ぎの中で一番嬉しかったのは、娘からの一言。

ママとれみな先生がいなかったら受かってなかった。ママとれみな先生、ありがとう。

素直な心が一番だね。

 

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